街灯を見ていた ただ、街灯を見ていた ただ、街灯を見ていた 日付を覆うように ひたすら縋るように このまま消えるように 耐えていられるように 生活を見下ろすように 丁寧に引きずるように 何度も、聴こえないように このまま終わらないように 明日、終われるように 透明なガラクタのように 空に浮かぶ雲のように ただ、街灯を見ていた 午後6:00 夕食を作る音が街に流れ始める 午後9:00 街は賑やかで、 大人たちが笑っていた 午後11:00 幻覚だったかのように街に静けさが 宿る 午前0:00 僕はまだ昨日を引きずっている 午前3:00 街灯がいつも通り道を照らしている 午前4:00 僕の今日が来てしまっている 午前6:00 そのまま環状7号線に向かっていた 目を閉じて、 これまでの事を見つめている ずっとこの場所で いっそこの世界から ずっとこのままで きっとそれで良いから いっそこの場所で 一生この世界から ずっと剥がせないまま 見えない生き物が 消えないよ 嗚呼、消えない…
