蝉の音の隙間に絞り出すような 声が1つ 2年前のあの夏世界が モノクロになったのは 目の奥を灼くような光に思わず目を 閉じた 異常気象と告げた透明の向こうには 君が居た 無情にも時は僕のことを 引き剥がして置いていく 嗚咽が耳元で響くんだ 「またね」って言ったくせに 苦しいと笑った少年 あの日君は僕の目の前で笑ったまま 首元を切り裂いた 正気を失って倒れた僕の目に 張り付いて離れない鮮やかな 夏の景色 血飛沫 病室の窓には誰かが遺した メッセージ さよならの1つも僕は君から 聞かなかった 最低だって誰かが呟いた 僕は心で殴っていた 彼を助けなかったのは 僕等だと知ってるから 約束破った少年 君を収めた箱 甦る記憶と泣けるメロディ 携えて 傷跡の深さに君の苦悩を知り 渦巻く感情で憂鬱な夏を消して 直ぐに 君が消えた 17の夏は消せそうもありません 今年僕は君より 先に二十歳になるのです 夏の終わり花火の音は君にも 届きますか 夏の夜の透明な 空はあまりに綺麗すぎる 夏歌詞を描いた 懐かしくて泣ける日々の事 夏歌詞を描いた いつまでも忘れられぬ日々の事 苦しいと笑った少年 あの日君は僕の目の前で笑ったまま 首元を切り裂いた 正気を失って倒れた僕の目に 張り付いて離れない鮮やかな夏の… そして夏は暮れ 回る惑星の上で静かな 夕立に泣くのです 日暮らしと夕暮れ 今日も僕は此処で君の言葉を1つ 数えます 夏が暮れる