毎日が勝手に過ぎ行く夏の終わり 今夜間に合えば直に掴めそうです 生を受けた此の時代の歯車と 今夜こそやっと 歯が噛み合いそうです 抜け出そう行かなきゃ 今日は何だか違うの 出掛けよう時間がない 実際の季節に期待して 放生(ほうじょう)を行い 此の世代を祝おうと云う こんな折に何ともまあお誂え向き こよなく愉しいよ 今日は何だか違うの 少しも恐くない 実際の祭に魅了され 綿菓子 水笛 見知らぬ他人の汗 桃色雛や見世物小屋の嘘 全てが初めて 今日がもう来ないことを 知ったのも初めて 林檎飴が紅い そして私は生きている! 今日現在を歩いているんだ 何も無い私だって 融け合っているのさ 嗚呼