いつのまにか僕らの頭は賢くなっていて 痛みを超えるのには より大きな痛みをと 蚊に剌された時にはそこを思いっきりつねるんだ 吹き出物が痛いのなら 潰してしまえばいいんだ だから ただ ただ傷付けてみるけど そうは言われましてもこれを超えるような痛みなど どこをどう探してもね なぜか見つからないんだよ それどころか かえってこの痛みの深さに気付いたよ 今までの悲しさなど 楽しく思えてしまうほど 誰か ただ ただ気付いてと振り絞るけど 今に泣き出しそうなその声が 世界にかき消されてしまったら 僕がマイクを持って向かうから 君はそこにいてくれていいんだよ 君の胸にそれを押し当てて ボリュームを最大にまで上げて ハウったってそんなの構わない その音が今 君の声になる 君の速くなってく鼓動がテンポを作ってく こうなれば悲しさなども 全て味方につけて でもところがなんでか 悲しみは後ろ振り返れば すでに拳を振り上げては声を枯らしていたんだよ もしも折れかけたその足に痛みを感じなければ 君は何も知らず 歩き続けるだろう 傷ついたことに気付いてと願う その痛み達は 君を守るためにそこにいたんだよ ならば もう もう恐いものはないんだと 今に駆け出しそうなその夢が 世界に押しつぶされてしまったら 僕がアンプを持って向かうから 君は君の心を握ってて その入り口にケーブルを挿して ゲインを目一杯まで上げて 歪んだってそんなの構わない 声にならない声を聴かせてよ その鼓動はどんどん上がってく ラストに向けて曲は上がってく 走ったってそんなの構わない その全てが今 君の歌になる このまんまるい地球を客席に 君は君自身をそのステージに そこで掻き鳴らされるその音に 鳴り止むことない拍手が響く 君は広い客席を見渡す 遠く後ろのほうに目を向ける 一番後ろで拍手を送るのは 地球を一周して見た 君だ