又気が付けば膝を抱えている 改札は其処退けと喚いている 一から五番並ぶホーム 選ぶ午前六時五十九分 一番線の僕は冴えないし 二番線のアタシはつれないし 明日を迫る虚のホーム 響く喧騒がその思案を睨んでいる 間違ってんだって 気付いてはいるけど 選ぶ四番線 眉顰め鏡に唾吐いている “So, you are catchy.” あの子の餞を測る四番線 嗚呼、何たる惨事! 指を差す劣等は指を差されていた 三番線のぼくは読めないし 五番線の私は冷たいし 四番線のわたしは—— 茶を濁すBassのSlap! 嫌いなわたしは優等生 偶の悪戯も又御愛嬌 引く手は数多の一等星 唯、何時かのあの子の呪いが焼き 付いている 予想外の視線 無様に駆け寄っても 無慈悲な電鈴 ドアの向こうであの子が手を振った What is a “Catchy” !? 今も解らないけど 揺れる四番線 嗚呼、何たる甘美! 気が付きゃ、あっと言う間 わたしになってんだ