君が初めて僕の部屋に泊まった夜 17の僕らは缶ビール一本で 真っ赤になって 二人とも真っ赤になって 二人だったら なんでもできると思って お互いは自分の分身だと思って とにかくうれしくて 10分笑った後30分泣いた そうだったね だから君は缶ビールを飲む時に いつも穏やかな 穏やかな顔をしていたんだね そうだったんだね ♪ 20の頃 僕は早く大人になりたかった 周りから取り残されてしまいそうで もがいていた 学生のくせして 学生がいやだと言ってみた 君を場違いなバーへ連れて行って 雑誌で覚えた飲み物を 得意気に君にすすめた 世界が広がって行くようで 僕は飛び出したくてたまらない 少し引いて見ている君に かまわずに思い切り僕は飛び出した 二人分の涙と 初めてのビールが混じって 「変な味だね。 もう飲めないよ」と笑った二人 戻れない もう戻れない 君が終わりを決めたその夜 最後に君は僕を試した テーブルの上に缶ビール 僕はその意味も分からずに ただ君を責めた ゆっくり大人になろう そう思えた時 もう君はいなかった 脇道にそれていた僕の周りで 変わらないでいてくれたのは 君と缶ビール ♪ 二人分の涙が ビールに溶けて消えた 二人分の涙が 溶けて・・・