道行く風の愛しく在るを あかねを仰ぐ額が語り 淀みも見せず、美しい 満ち引く汐に耳を傾けて 星を待つ、待つ間に 心は、どうして姿を見せず 言葉を通じて形を成すのか 見目ないそれが愛おしいのか 海に尋ねて知りたいと思うが 波が風が思案をつれてゆく 星が降る、無為を抱く うろこの内に夜月を隠す 悪戯好きの雲居だけれど ほのかな木々の煌めきに 見惚れた鳥は羽を休めた 星屑を結えては姿を縁取るように 綻びと綻びを紡いだなら 命は、どうしてとこしえに無く 月日を通じて変わってゆくのか 限りの中に意味を持つのか 空に尋ねて知りたいと思うが 鳥が雲が思案をつれてゆく 夜が発つ、無為を抱く