新しい服を着た日には 誰かに見せたくもなるが それに付いているタグだけ 大事にしたいわけじゃないのさ たしかに覗いた日の僕は 誰かをわかった気になるが 本当の顔や声を知らないような 気もしてるんだよ いつか君の目を見て言った 何かになりたいとか 何かが好きだとか 透けて薄まった 画面じゃ見えなくなって 君は僕の全部 知りもしないけれどいいね つまらないページを めくるより早くなって もう見なくなったトレンドに きっとこのまま追いつかないだろう 難しい話を聞いた日には 一人で考えてみるが くだらない話は君に 共有して笑っていたいのさ 知らず知らずのうちに今も 誰かに見せたいもの 君に聴かせたい歌 同じ場所に居て 同じ時間を過ごしたって 僕も君を全部知れはしない もどかしいね 親指ページに記すたび 掠れて白けた声と顔とが 本物なのかわからないだろう? 君の全てを 僕も知れはしないんだ