静寂を纏った舞台 フリギアの中で踊る 今宵ふたり演じるのは 「美しい恋の物語(ストーリー)」 聖者の仮面を剥ぎ 遊戯(ゆうげ)まで呼び出だす 夜を舞う蝋色の糸で 掻き立ててくれ 誘いの道化師に さあ口づけて 揺り起こした熱を 抱いて 絆された愛(かな)しみが 邪魔するなら せめて今は忘却の中で 君に焦がれて <♪> 瞬きが終える頃には 真実だけを謳って 規則的な夢の中で何一つも騙れずに 聖者は背徳に 指差し笑うだけ 空ろに還る幕間を 彷徨いながら 溺れてく道化師に さあ口づけて 嘘でも構わない 愛して 残された激情も飲み込むなら 泡になる息も出来ぬまま 君を忘れていく <♪> 誘いの道化師に さあ口づけて 揺り起こした熱を 抱いて 絆された愛(かな)しみが 邪魔するなら せめて今は忘却の中で 壊れてく道化師に さあ口づけて 途切れゆく調べを 撫でて 幸福(しあわせ)の 終曲(しゅうえん)を 独奏(かな)でながら 吹き上げる風音の中で 愛に哭(な)いたjester 愛に哭(な)いたjester