黒いカーテンの裏 窓を打ち付ける雨を切り裂いて 車窓から外れた 街灯の灯り 埋もれた陽も忘れ去った 青い傘を捨てて 思い出すことは全て飲み込んだ 「またここに来るの?」 耳障りだった問い掛けを流し 古くなったこと全部 ここへ置いていくんだ いつだってそうするって 決めたでしょう わかっていた もうずっと 何も求めないでいるなんてことは きっとできないことも この道の果てを 転がり続けて ヘッドライトの光 反射する雨の中 眩み 見えなくなった 目を凝らして 仮想に紛れていた 自意識の影を照らし出すことに 慣れすぎた心 価値をなくしても それを抱きしめて 言葉なんてこうやって 繋ぐだけのもので 意味なんてとうに 消えてしまっていた 分かり合えないこと全部 投げてしまえばって思った あの日々へ手を振れよ さぁ 草臥れた頬に触れ 冷たくなった 嵐の中でただ 踊るように跳ね回って またいつのまにか終わるんだろう