組曲「狂王」第三番 ~美醜なる不死の獣~ Words & Music:ASAGI 血腥き暗香は飢えた牙を駆り立てる 熟れた葡萄に爪を立てて喉を 唸らせた 恍惚なる美醜は不死の獣に捧げる 祈りの手に課せられた薔薇の棘 朽ちる前の芳しさよ 赫く深く黒く染まり心は散らん 戻れはせぬ 脈を伝い毒が回る 四肢を捻り土に指を這わせながら 呪いが額に減り込む 血で穢れた白き薔薇よ 無垢であるが故に弱く 生きられまい 騒めく血が愛を殺す もはや眼には誰も何も 映すことはないだろう 朽ちる前の芳しさよ 赫く深く黒く染まり心は散らん 戻れはせぬ 脈を伝い毒が回る 四肢を捻り土に指を這わせながら 呪いが額に減り込む 我が行く手を阻めば踏み潰さん