きみの黒い髪がすこし 長くなりすぎたなら 晴れた日の風がきみをさらうのを 待てばいい きまって細い肩縮めて 「それは自分ぢゃない」なんて 自分の影がすこし 大きくなりすぎたから 彼女はと言えば遠くを眺めていた ベンチに腰かけ 若さをもてあそび ずっと泣いていた きみの白い腕はまるで 青いたたみのようだね はりついてしまった淋しさが毎晩 寂寥の彼方へと溶けだしてゆく 広がって来る不安におそわれ 「明日になれば」 「朝が来れば」とか 昨日もそう思った ぼくらはと言えば 遠くを眺めていた 陽だまりに座り 若さをもてあそび ずっと泣いていた ずっと泣いていた