忍び寄る不吉な足音 破滅を呼び込む死の影に 駒鳥は声高に鳴いた 妖精を殺したのは誰だ? イトスギに宿る命の実が落ちた 這い出る禍蟲(まがむし)らは 凶変の予兆 空を駆る騎鴉(きあ)よ 光明(こうみょう)な世界で 渦巻く懸念を残らず突き食(は)め シャムロックの花は 窟(いわや)で枯れ果て 神秘なる光は憂いに沈んだ 地を奔(わし)る騎鼠(きそ)よ 晦冥(かいめい)な世界で 見えざる溢者(あぶれもの)を 嗅ぎ付けるのだ 静かなる床に死す小鬼(子)らを 炎の槍が照らす 何故(なにゆえ) 誰が殺した妖精を? それは私だと言う 私の罪と愛で 私が殺した 妖精を 緑の野辺の芝生には あまねく幸が漲っている けれども丘も渓谷も すべては瞳から消え去る 美しい想い出ひとつも 遺せずおまえは逝く 悲しみの花弁が山深き泉を 至極(しごく)色に染める時 誰が殺した妖精を? それは私だと言う 私の罪と愛で 私が殺した あの日誰が我が子を捨てた? それは私だと言う 可哀想な子達に 駒鳥が葉をかけ 葬いの鐘は鳴るだろう 今宵は嵐の夜となろう 数多の魂が旅立つ 歌おう 崩れる円形土(ラース)砦で 踊ろう 幻の亡児と