ひとくち含んだ その声 甘い味 誰にも聴こえない歌 滴る果実の夢は 固い種に がちりと砕かれて 粉々 ああ 芥子粒ほどの祈りさえ どこから嗅ぎ分けるのか また 風がさらう そんなに欲しけりゃ くれてやる 瞬くほど 消え際の美しさで 滅びゆく獣がめざす 泉のほとりに たどりつく身体を 花のふぶき 満たしてゆけ 神さま あなたが決めた期限を待たずに 黒い土に口づけ捧ぐのは 罪ですか 螺旋の階段 登りつめ 上から覗くためにあるの 本当?嘘? 法則どおりに落ちてやろう 偽る意味 詫び言も ありはしない 滅びゆく獣がめざす 泉のほとりに たどりつく身体を 花のふぶき 満たしてゆけ 神さま あなたがくれた正しさは時に この言葉を塞ぐのは なぜでしょう 目を閉じて 黒い土に口づけ捧ぐのは 罪ですか