橙色

歌詞

昨晩見た夢のこと ずっと考えている 何年間も馬鹿みたいに いずれ死ぬ蝉と夕景 約束なんか叶わなくて いいやとすら思えた ああよかった 君も嘘つきでよかった 教科書は国語と社会で 世界がまるで違った わかってるんだ 社会の方が ぼくのいる世界ってぐらいは 写真は褪せてセピアになる それならば人生はどうだ 罪ばかり重ねた上に乗って 昔日を見ていました 最低な人生を 短中編の小説に 君が書き換えてしまったせいで 降る雨がずっと冷たい 何遍も そう何遍も 書き損じて傑作を ああよかった ぼくも嘘つきでよかった なりたくない人間にいつか なっていくことに気付いた 綺麗なものを信じられない ぼくみたいな奴らばっか 名曲なんてごまんとある ならぼくの書くこれはなんだ 君が好きだったあの歌さ 実はあんま好きじゃなかった 往年の名作を 脚色してまで歌って 「行間ばかりが増えていく」 なんてよく歌えんな お前さ 大概全部なくなって 夏の陽炎が嫌いになって その後にふっと 花の匂いがして でたらめなほど星が綺麗で 足元の罪を見る まともは金で買えないから 書いた落書きを破る 思い出は役に立たないから どうせ嘘ばっかになる つまんない歌詞じゃ泣けないから 最後は君が嫌いなぼくに ちゃんとなってしまうだろうから 嫌だけど そうだろうから 橙色 鏡面にふと映した 本当は ああそうだよな ぼくは 君みたいになりたかった 最低な人生を 短中編の小説に 君が書き換えてしまったせいで 降る雨がずっと冷たい 何遍も そう何遍も 書き損じた傑作を ああよかった 綺麗だって思えてよかった 「君は幸せでいるんだろうか、 ぼくのこと忘れてしまったろうか、 悪い夢を見ていないだろうか、 やっぱり年を取ったんだろうか、 また、ふっと 会えるだろうか、 君も同じだろうか、