太陽が落ちてくりゃいいな あまりにも寒いから 暗がりの奥は歩けない決まり 行きたい場所だって多いが あまりにも寒いから この街の外には出れない 決まりなの。 今日もあくびを咀嚼して 涙の乾いた塩味の道を歩いているわ 決して近道しないように 連れて行かれんぞ。 あいつらはいつでもそこらで 待ってんだ! 「俺らの仲間になろうぜ」って 叫ぶ言葉「オマエだけズルい 代われ代われ代われ代われ」 言うには「私は禁忌に触れた」って でもさ! そこは動けないほど冷たいだろ ざまあみろよ! そこから先は踏めないだろ この日常は渡さないわ。 月が砕け散りゃいいな 鉛色の窓には 私の姿は映らない決まり。 あなたの近くだけが 暖かいままなのは まだ私を忘れていない証なの 今日も痛みをシカトして 涙の乾いた 塩味の街で暮らしているわ 決して触れてしまわぬように 連れて行っちまうぞ だけどあなたが そんな顔で泣くから。 そんな顔で泣くから。 声が鳴ってんだ 「お前の仲間にしようぜ」って 叫ぶ言葉「ガマンは無理だろ? 触れ触れ触れ触れ」 言うには 「私は禁忌そのものだ」って でもさ、 そこは惜しいほどに暖かいだろ あなただけは守らなくちゃ 意味がないだろ こんな寒さが何だってんだよ! 幽霊が幸せの中に居ようなんて 馬鹿だ 馬鹿だ? だとしたら何だ 黙れ黙れ黙れ黙れ! 言うには「私は禁忌に狂れた」って でもさ、ここは 動けないほど冷たいから どうか ここで 私に会うのはやめてほしい あぁ、寒いな。