包まれるような柔らかい陽だまりで 揺れる桜の根元が蠢いた 嘘だと思っていたよ 桜のあのハナシ 繚乱に見惚れていたら 腕が生えてきたのさ 「どうせ」「所詮」 を鞄からポケットに移した 愚劣のままに因果を喰らい尽くして 揺れる桜は見れなくなっちまった 嘘だと思っていたよ 奴等のあのハナシ 冗談にも程があるぜ 勘違いは俺の方だった 嘘だって言ってくれよ 四月だって言ってくれよ 信じたいわけじゃないが せめて こっちを見ないで 「どうせ」「所詮」 をポケットで握りしめて 「そうさ」「クソが」 の包みを道に捨てた