雨上がり湿った アスファルト匂いと 生ぬるいビル風 隅の方に立った 距離感は僕らの 歪な関係性を 現していたんだ 思い出す遠い 過去の記憶に於いて 今日に似た光に 見覚えがあるよな 或いは映画の ワンシーンであっても 君には関係ない 見過ごした君の本心は ひょっとしたら 僕のただの妄想でしかない わかった フリして逸(はぐ)らかしてる 臆病なんだ其れは許してよ 取り交わした約束は 明日期限切れなんだ 不自由の呪いが まとわりつき離れない 定時刻の労働と 寝て起きるだけの 繰り返し望まない 日に日に年老いては 気付かぬうちに 追い越してしまった君の享年を いつかは 誰もが土に還るけど この記憶は何処へ行けばいい? 衰えたこの視力が握力が ともに描いた夢に向かって 歩けなくなったら その手は どうか振り解いてよ 君にはほら希望が満ちてる 君の目に映る 色や形すべては 僕が見るそれと 同じとは限らない この世界が壮大な夢オチだったら 笑えない 笑って