青く澄んだ雨の病 一人きりの呼吸は徒然 痛む心に滲む鋼鉄の愛があった 触れたならば消えてしまう 微かに灯る炎のように 全てを知らないままでいたいと 君は言う 透けた白い首筋に 控えめに下がるGarnet 閉じた目蓋に艷めくアイシャドウ 羽のようにふわりと舞う体が 時に震えて 凍えて 溢れた涙は冷たい 甘い想いと憂いの恋は 幻のようで 「どこにも行かないで」 なんて言葉すり抜けてく 身勝手な夢 歪んだ瞳の奥見せた赤い光が 記憶の深くに巣食って 煌めいては 僕を突き放す 挽歌の海沈んだなら 静寂の悲愴を愛せただろう そんな話ばかりを僕らは好んでた 夜空の星々さえ 君に嫉妬するだろう 遣り切れずため息をつくだろう 瞳は僕を捉え 確かにそこにいるのに 映すのに どこか虚ろに空を見る 少しだけ絡めた指先 酷く冷えていた 「ここが苦しいの」と笑った君は 数秒で手を離してしまう 伝えたい言葉は鋭利 それでも僕は こんな人間だ 証明をここに残す 「愛している、君だけを。」 深い眠りの奥いつか 鼓動を確かめて 全て夢だった そして混沌は また花開く、と歩き出す 眩んだ視界の先 十のうち 君はもう遠く 薄い透明のベールをひらり纏い 闇を飾っていく