数えてる指がだんだん重くなったら 笑ってるみたいね 引き摺り続けた影絵 肩透かしてゆく風を吸い過ぎたから あなたの声もいきなり遠くなって 沈んだ ほら、水浸しの朝の上腕が湧き、 袖を掴む 天鵞絨と継ぎ目なく この世は混ざり出した 今、殆ど隠して 手繰れば夢なら爪先まで絡繰の内? 錆びつく鍵なら煙にあずけて 剥がれた仮面に 反転して煮立ってく涙 距離解く彼は誰? 忽ち夜ならば 白く誤魔化され肩を抱いている 風に散らした恋のように届かない 伸ばしている指間に 積み上がってしまった空 垂れた糸のその先に結わえていく 星を吊す彼の娘の背中も 白々しく曇り出した 今、縫層を解いて 手折れば花さえ はらり溢れ絡繰のうち 錆びつく手懸り、殆ど教えてくれ 体を逸れた時間に巻きつく指 このままあなたと煙に巻かれて