息、思い出したら波で また探さなきゃ からだを畳んで 濁り出したらあわいで 振り返らずに 不可視の底まで ひかりの移ろう粒子だけ かろうじて繋ぎとめて ととのったら顔を出そう シャッターチャンスは与えない! すらすらと辷る水面には 待ったの飛沫も上がらない 踊っている、踊らされてる? 問いを躱して 溶かないで ねぇ まるで眼路(イメージ)の縁から 甘い花をつけて誘惑する梢 ねぇ本当は待ってるんでしょ 濁りもつらぬく誰何を あなたの声で安心したいよ そして虹の膜だけが浮かんでいる 「シャッターチャンスは 与えない!」 くらくらと強がる水面には 待っての飛沫も上がらない それでも手放せなくて 次の波でも きっときっときっとそばだてて