鵙の早贄

歌詞

不安定な成功より予定調和の破滅が 好き 心理的リアクタンスわざと ヤバめの方向へ 真っ新な朝なんかより疲れ切った 深夜が好き 誰かに絆された感情を 永遠に弄っている 悲恋の歌の主人公への 哀れみをもつのが好き 誰かの階層を定めて大丈夫と 言い聞かせる 内省の中に生き現実から目を 逸らすのが好き 昨日見た夢の残骸をひたすらかき 集めている あれは老いさらばえた画家の肖像 ガラスの靴の片っぽ 目に見えない鳥たちの群れ あたしを置いていかないで！ 流離いの夢 古い墓 ゲームのバグ 昔の渾名 忘れられた鵙の早贄 それが亡霊の正体 完全に終わる 物語よりあやふやなのが好き 許される範囲を 見定めておきたいので 私を愛する君より私を知らない君が 好き 変質した感情に元の魂はあるのか かつて共に歩いた夢の畔 小さな棘の傷跡 貼られたままの映画ポスター あたしを独りにしないで！ 移転先の知れぬ店 街灯の火 揺らす風 腐りかけた鵙の早贄 それが亡霊の正体 夢から醒めた夢から醒めた夢 最初の音が好き 熟される狂気を押し 留めておきたいので きらめく白亜の城より呪われた 沼の町が好き 隠された呪詛の元凶をひたすら掻き 抱いている トラララ…