雪解け走るバスに約束と希望乗せて 見慣れた景色と想い出を 野心に焼き付けた 旅立ちのベルが無感情に 別れの時を告げ 遠くで手を振る姿に にじむ視界 オレンジ色に染まった遊歩道に クラクションが響く この街にはあなたがいない 沈まない夕日と僕だけ 蔑すむ目の商人が 気まぐれに石を値踏みした ご託を並べるなら お隣へどうぞ 鋭利なセンチメンタリズムを 不細工な小夜曲に乗せ 錆び付いた弦をかき鳴らし 明日を歌おう 惨めだって 辛くたって あなたはいつも笑っていた だから立ち止まるわけには いかないのです 明日も知らない街の オレンジに包まれるけど 踏み出したこの一歩は 間違いじゃない 灰色のアスファルトに 通りゆく人の足音に 汚れたさくらの花びらと僕の声 見上げた窮屈な空も 焼き付けた空に繋がっていて どこにだって飛ばしてゆけんだ 明日も歌おう 季節がまた一つ巡って 新緑の木々の隙間から 一筋の光が つぼみに差し込んだ 春の風待つつぼみに 柔らかな日々の隙間に いつか咲く白い花に未来を映す 強い風に耐えながら それぞれが映し出す未来で あの日交わした約束が道しるべさ