隙間滑りいく時間の砂 無力な両手で零れ落ちないようにと 無秩序に現れては姿を消す 朧げに導く影 目で追って 刃となった感情切り裂く 無数に散らばった欠片並べて 歪み止めない時空さまよう 決められた方角へ集まるように 例えば、いま全て終わるなら 瞬間で何を伝えればいいのかと 炎と化した運命をたどる 手招く行き先は見えないままで 声を出さない肌が求める 意識の裏側に手を触れるように 移り変わって 霞んで消えていく 過ぎ去った季節は砂となり 風に崩され 宙に舞い上がる 傷跡だけ胸に残して また未知なる扉を開く 幾重にも繋がる次元を越えて 不確かなまま闇へ踏み出す 記憶に刻まれた光を信じて 途切れる事無い 時の螺旋に 朽ち果てるまで ただ身を委ねながら