たいくつな景色が どこまでも続いて それでついうとうと してしまったのです 君へのこのおもい ことばにはできない ましてや歌などで 伝わるものじゃなし これから発とうというときに おもわず出てくるためいきが それでも今夜が最後なら めでたい歌のひとつ歌おうか とうとうと流れる川 こうこうと月が照らし ほうぼうをさまよう日が ぼうぼうとただ過ぎゆく とうとつな別れが この角を曲がって これからやってくる これからやってくる 老いぼれじいさん歌うのは 若かりし頃の恋心 まぶたを閉じればその向こう うしなった春が今よみがえる