お化粧を全部拭き取って 産まれたままの能で喋る 生類の性に則って 汚れまくった肌を求める ずっと怖かったね 泣いていいからね 切って切って貼って貼って 大丈夫って嘘吐いて もっともっとちょうだいって 首筋に指を這わして ちょっとくらっとしちゃう拍子 肌を裂いた創をほら 癒してくれるsplit 「生きる」を感じる 「生きる」を感じる 硝子のように透明なこの痛みで 「生きる」を感じる 「生きる」を感じる 引き換えに壊れてしまっても 構わない 世界に留まるには汚れ過ぎた 私を許して 手当たり次第触っちゃって 要らないものばっかりが増える 安心できない方法で にわかに編んだ声を遣ってる 正しい事なんて何も知らないのに ねえ 目に見えるものじゃなきゃ嫌だって はじめに言ったのはお前だ 「アリスは わたしの みかた」 掠れたカタカナのうえにふりがな カレンダーに×印を付け 意気地ない声を聞く理不尽 「アリスは わたしの みかた」 粉々になったそれを掴む 誘惑のまま甘い苦味と深く捩じ込む 空白 重圧ごと込める善く 動くとなまくらの嗅覚 私が私を分かつその時 初めて私の中身を纏い やっと、見えたような気がした。 「生きる」を感じる 「生きる」を感じる 言い訳にまみれたこの身体で 「生きる」を感じる 「生きる」を感じる まるでキラメキみたいだって 泣いてる 「生きる」を感じる 「生きる」を感じる 硝子のように透明なこの痛みで 「生きる」を感じる 「生きる」を感じる 引き換えに壊れてしまっても 構わない くだらない絵本をそっと読み終わる 頃 暗いものは暗いまま其処に在るだけ 世界に留まるには汚れ過ぎた 私を許して