君が破り捨てた図鑑 夜更けのラフマニノフ クールな猫たちを背に かの地の果てへと向かう地図 抜け道のない 半端な永遠でも 振り返らずに進んだ 燃ゆる鳥籠の夢 渚に溶かす絵画と サーモクラインの中へ 君の願い事が全て 叶ったらさようならしよう 翼をカモメに借りて 大きな空を見に行けたら 雨雲みたいな心も やっと日の目を見るかな 全て灰色で塗りつぶし 墜えたのなら 肌も睡る騒ぎかな あゝ退屈まで走りだす 覆る色 凹凸と波の間に 擦り切れて壊れていく 仰ぐ空っぽな愛 砂浜に残った言葉は サーモクラインの中へ 震える身体に触れたら まるで陽炎の花火 本当はどこへだって 翔べると知っていたけれど 染め足りない生き足りない 花瓶に生けた花みたい 跡形もなく消えた日々 誰も誰も信じられない 傷つくこともできるのは 天使な生き方なのかな 渚に溶かす絵画と サーモクラインの中へ 君の願い事が全て 叶ったらさようならしよう 翼をカモメに借りて 大きな空を見に行けたら 雨雲みたいな心も やっと日の目を見るかな その瞳閉ざさないで