見渡す山の上から 無数の家 いつでも気づけるように わたしはここに住む 例えば、 いつかいなくなってから気づく やさしさも声も この家にしみついたまま 古い窓を開け放ったなら見える こどもだった頃と 変わらない景色にはうたがって なんで今頃きこえてくるんだろう? はるかな記憶の中で呼んでいる あなたの声は今もあざやか 青い闇にのまれそうになるときは ひとつずつ灯り数えたら いのちに触れるみたい あなたはいつも 笑ってばかりいたから かなしみに気づけなかった 今なら少しわかるのに なんですぐに 忘れてしまうんだろう? 空が泣いてる あなたのかなしみを 洗い流して鳥たちが歌うように 涙は風が連れ去った場所で 花を咲かせて 誰かの家になる 見上げた空の上には 無数の星 いつでも気づけるように わたしはここに住む