転がり続け 次第に剥がれ落ちていく心 冬の荒野で ひび割れた唇に舌を這わせる 鏡の奥 手を差し出しても 握り返してはくれない 愛の花束を 送らせてくれ 僕の血で染め上げた花を 手遅れになる前に 建て付けの悪い 窓の隙間から 漏れだすタバコの煙を眺めていた 吸い込まれていく 喉の奥 使えなかった言葉 飲み下さないままで 青灰色の 箱庭を抜けて 目眩のような外側へ 手遅れになる前に 平面の文字や絵に陰を 付けていくような 転がり続け 裏返る悪夢の結末に 目は背けないよ 鏡の奥 手を差し出したら 握り返す体温 愛の花束を 送らせてくれ 疲れ切った表情に