いつか 抱いた夢は 行方も知れず 時を彷徨って 汚れた手のひらのまま 掴む心に また傷がひとつ 正しさを束ねて 同じ仮面で隠す 狂った調律に気付かぬまま かがり忘れた靴で だらり立ち上がり 燦然たる舞台の幕が上がる 溢れ出る涙は 熱を失って 救いのない終幕へ ただ、向かっている そっと 見渡せば 観衆のざわめき 未だ消えぬまま 無垢な命の火は 抗うことさえ 許されないまま 舞わずにいたのなら 欲しがらずいたのなら 生きていたいと思えたの? かがり縫ったトウシューズ どうせもう終わりなら もう一度だけ、幕が降りるまでは 溢れ出る涙は 熱を失って 匙を投げた 私を ただ抱きしめている 伸ばした 指先 触れる世界が嘲笑っているわ 歪んだ軸は こんなにも脆い 溢れ出る涙は 熱を帯びていて 必要ない重りは はずして 伝えたい想いは 熱を閉じ込めて 擦り切れた願いと 悲劇舞うプリマ 照らす光は 影を見送って 彩るかは 誰も まだ、知らずにいる