想像の範疇だけを 泳いでいられる部屋から飛び出す 移動風景じみている 視線は煌く場所へと繋がる 薄く層をなすように 外から磁力に染まっていくように 願うは、惹かれたもの一つ一つで 満たされた内側だ 心を空に放った時に 思い出すことばかりで 作り上げたいくつものフィルム 50秒経ったあとの 移動風景じみている視線は、 どこかよく知りもしない 祈りに似ている気がした まぎらわせたいような、 後から決まってよぎってくるような 願いが、 何かの代わりに叶ったら 一度だけ撮り直そう 誰かを嫌いになっている時に 少しめくれあがっている気持ちの 裏側を愛せるように 全て見返したら、 どれだけのことを 感じていながら眠れるだろう 考えがどうであれ 声に帯びる色が どんな強さだったって 50秒が終わって残ったものだけだ 心がカラになりそうな日に 伝えたいことの数だけのタイトルを 言えば済むように 心を空に放った時に 思い出すことばかりで 作り上げたいくつものフィルム