右も左もわからないような 白い服で飛び出したけど 都会の駅にバスが着く頃 どうせ迎えが来ていたんだろう 見送ってやる人もいなけりゃ 持ってゆける荷物もないさ 別れ方が上手くないから 後ろ指をさされ出てゆく 「あばずれ」 その女は、 悪いうわさ編んだ服を身にまとう その女は、 産まれ落ちた時から すでにニセモノ 男の自信まで吸い取る 代わりに思い出に棲み着く なのに なのに 人の形をしている ここは、風の街。 騙された奴らが住んでる あいつを捨てたのは 街の方さ 私 二度と振り向かないわ 遠い街で大人になるわ 夢に見てた都会は砂漠 乗ったバスはアリ地獄行き 「ざまぁねぇな」 その女は、 嘘と本気の境目が見えていない その女は、 しかもそれを自分でも気付いてない 抱いてる時にしか笑わない 泣いてるみたいにしがみつく だけど だけど 朝になると消えちまう ここは、風の街。 追い風がいつでも吹く街。 じっとしていると 煽り立てる その女は、 人の心 物欲しげに覗くから その女の、 前に行くと弱みがみんなばれちまう お金で気持ちは動かない 命を盗んだりはしない だけど だけど だけど返せよ 心 ここは、風の街。 追い風がいつでも吹く街。 じっとしていると 煽り立てる ここは、風の街。 騙された奴らが住んでる あいつを捨てたのは 街の方さ