肌を今触る風 移る秋の知らせ 街にいるノイズから 今日も帰路についた 時として問いながら 生きている気がして こすれ合う木々の葉に そっと耳を置いた 口ずさむメロディ 懐かしくなった歌 あの頃に二度と 戻りはしないんだから きっと向かう未来は 優しいと思いたくて 今はまだ 術を探しては 振り返りながら 鮮明な日常なんて さほど望んでいなくて 今もまだ 訝しげに明日と言う前を見ながら 最後にくれた言葉 まだ覚えてますか 君との約束は 果たせていないまま つまづいた時に 気づくことがあるんだ その時にそばにいる人を離さないで ほんの少し触れた 温度に涙したんだ 強くない 息を切らしては 爪立てながら ずっと向こうの向こう 信じてみたいもの かたちのない苦しみの花 枯れてゆくこと祈って 限りある未来を 限りのない夢を 泣きながら 笑いながら 戦いながら きっとどんな未来も 優しいと思いたくて たまにまた 打ちひしがれて 雨に濡れても 今日の空は高くて 少し上を向いたんだ 香る秋 夢の話を君を見ながら 瞳を見ながら