間怠い水車 回っている 赤い川の一艇で 仰いでいたんだ 重たくなる涙で歪んだ空を 気怠い荷馬車 歩いている 白灰の街を余所に 迷っていたんだ 向かう先は決まっているはずなのに 記憶に変わってしまわないでくれ それで僕が強くなれたとして 良かったなんて思わないでくれ 心から笑えるその日でさえ 間怠い風車 回っている 黒い雨が降り注ぐ 仰いでいたんだ 少し空に近づけるような気がして 光に変わってしまわないでくれ それを僕が望んでいたとして 良かったなんて思わないでくれ 灯りが流れてゆく麓へ シオンの花束を落としてくれ 二度と何も咲かない土の上 さよならなんて言わせないでくれ 灯りが流れてゆく麓まで 心から笑えるその日でさえ