九月を通り過ぎた 路地裏の旅人は 放つ声を捨て 拳銃を握った これでいいんだって 繰り返すその口が震えている それはつまり僕のことだった 風が叫ぶ日は 雲が隠した色を知らせた 手をかざして 集めてはまた失って かすかに残った それは君の形を 象るような光 優しい夢を見ていた 春は過ぎ夏は去り 傷はとうに消え 心臓に滲んだ ただ少しだけの 記憶を道標に歩いている これはつまり君のことなんだ そうさ 目の前で鳴り響く悲しい音 例えば今もここにあるけど 君が君でいた時間が崩れたとして こんな風にまた 風が叫ぶ日は 雲が隠した色を知らせた 手をかざして 集めてはまた失って かすかに残った それは君の形を 象るような光