こんな深く混じり気ない紅はないわ ねぇ 色という字の成り立ちを 骨ばった指先を見て ちょうど思い出していたところです 丁寧に捲し上げてベルベット 罪のホコリ付かぬようにと 大抵は抱いてるつもりで叩いてる ちょいとシアーな幸せは 当たり前食む中で 落ちてしまったのだから 透けて見える孤独を隠すように 大胆に引いた一画目 ただ染め上げたい 貴方の乾ききった心の肌を ふわり包み込んで 愛を吸い取るまで離さない 惚れたが最後 気づけば爪先までアタシ色ね 言葉だけじゃ味気ない にべもないわ こんな深く混じり気ない紅はないわ 何回も睨みつけた卓上鏡 ひどい顔隠そうと手を伸ばしても 引き出しはパンパンです 発色悪いとよぎる 幸・不幸は類友? 擦り減った プチプラの恋に過ぎぬかも? ぎこちなく自己欺瞞 ラメも夢もないない きっと来世もないけど ちゃんと生きてますから! やがてマットで真っ当な 大人びた正論が口を衝くだけ それなら今しかない 若さの限りを尽くして 永久に泳げ 夢も現も変わらず 両目で理想像追ってばかり 繕ったぬくもりに飽き飽きしてきた 道すがら 潤い与える何かに取り憑かれて 小突かれてもう 月影もグロス代わり 無駄にはしない 艶やかに踊る私 向かうところ敵無し ただ染め上げたい貴方の乾ききった 心の肌を じわり噛み殺して愛の痕残すまで 死ねない 惚れたが最後 気づけば爪先までアタシ色ね 言葉だけじゃ味気ない にべもないわ こんな深く混じり気ない 間違いない紅はないわ