辿るだけの会話 道路 くたびれたマフラー 朝を待ち侘びた僕は だれたTシャツと いつか捨てられるポスター 意志を持たない夜光虫 そんなふうに なくさぬように消えぬように 身に余るほどの波に遊ばれて ほんの少し幸せを抱えている きっとそれでいいんだ 泣けるだけの映画 ぬるい言葉で生かして 朝には萎れる愛は もういらない 誓いなんかもう飽きてさ どうせ抗えぬ本能 そんなふうに 笑うように悲しむように 身を焦がすほどの熱に憧れて ほんの少し暗がりを進めている きっとそれでいいんだ そして今日も飽きもせず口ずさんで 叶わない願いだけ側に飾るように ほんの少し強がりを歌にして きっと僕らは そんなふうに笑うように 悲しむように 身を焦がすほどの熱に憧れて ほんの少し光る方へ向かっていく きっとそれでいいんだ ああ、こんな世界で きっとそれでいいんだ 同じ季節の中 僕らまた会えるから