私の一番古い記憶は どこかの遊園地で 回り踊るコーヒーカップに 揺られていた ハンドル握るピエロ 戯けた微笑み浮かべて 思い返すと あれは確かに 初恋だった 欲しいと強請った硝子の箱 中には何も入れず 悲しい恋のエピローグ 鍵をかけて閉じ込めた 果たされないよこんな世界じゃ 君の願いも約束も 悪い夢だと大人が言うんだ だけど一つも怖くなかった 1年10年 長い月日が 風と過ぎ去った後 幼い頃の おとぎ話と信じ始めてた 近づく冬の気配を感じる肌寒い朝に ホットミルク コーヒーカップに 注いでいた テレビのニュース 遠の昔に 寂れた遊園地が 取り壊され老人ホームに 生まれ変わる 軋む観覧車 空飛ぶ船 どこかで見た時計台 白黒フィルム色づいて 動き出したオルゴール 遠い過去に君は連れ去った 私も多分共犯なの 囚われた鳥籠の中で 一人ぼっちで泣いていたんだ 夢のワルツ 消えたあの日の影絵 ミラーハウスで手を繋いだ二人 君が映らない 果たされないよ 果たされないよ こんな世界じゃ 君の願いも約束も 悪い夢だと大人が言うんだ だけど一つも怖くなかった 遠い過去に君は連れ去った 私も多分共犯なの 囚われた鳥籠の中で 一人ぼっちで泣いていたんだ