しあわせを食べ尽くした 太ったクリスマスが苦しそうに 「いつか春に愛されますように」と ずる込みして 祈った 「おなじ」じゃなくて 「おんなじ」がいいと言う その違いを訴える君を横に 千本鳥居くぐりたい 追い風と紛れて心を横取りしてよ 予てから触れたい笑顔が目の裏で 揺蕩って からかって 掻っ攫って 足んない 夢か幻か わからないから 時々このほっぺ ぎゅっとしてて 些細なことで 舞い上がれるから 何気に服の袖 ぎゅっとしてて おでこの端っこの 産毛が 僕のお気に入りの君で 夏のおかげで汗が彩り その景色を讃えたい 「付き合う」じゃなくて 「好き合う」がいいと言う その違いに愛おしくなって君の ほっぺ優しくつねりたい 朝シャンの香りで 部屋中を支配してよ 予てから乾かすイメージが目の裏で 揺蕩って からかって 掻っ攫って 足んない 真夜中のプール忍び込むから 素足で僕の足 ぎゅっとしてて 少しずつ 顔を近づけるから 目をつむったままじっとしてて 揺らめきながら浮かぶ月 まとわりつく塩素の匂い 「また来年もおんなじだよ」 光の中で光る君 闇も兼ね揃えて 綺麗だ 夢か幻かわからないから 時々このほっぺ ぎゅっとしてて 痛い 痛い 痛い以外がないと不安で 秋の声に煽られ「さよなら」 君を減らすなんてできるかな みっともないくらい 僕の奥を占領してんだよ 会いたい時会いたい 痛い方が痛い だから痛み分からんなるまで このほっぺ ぎゅっとしてて