今日の最後の頁がめくれた 横たわる身体重くなったまま 両手をひろげて 部屋の中ふさいだまま 何処へでもいけそうな気になるのは 何処へもいけないような僕だから 身体をおこして 窓開け放ったまま 壁掛けの絵画揺れたら 風吹いた報せ届くから このままどうにか 大きなまどろみ抱いたまま 夜に鳴いたら羽根が生えていた ひろい空はやけに淡い色をしていた 月明かりも空にない夜は 燃える街灯がやさしさを 焚いていいた 落ちては上がってを繰り返しながら 祈りをささげてぶらぶら やがて見馴れたベランダの彼方 めくるめく夜道はまだ永いな 窓枠にかけた腕はもう離れたまま 深夜の散歩は まぶたを閉じて 開けば瞬く間に いきたいようなとこ目指して 誘導灯が点る 夜更け過ぎた街を飛んでいく そんな僕は熱を帯びたまま やわな風は雑多な音を 攫い流し頬に触れ溶けた 寄せ返す波間を漂うようにして 街の灯眺めてぶらぶら 夜に鳴いたら羽根が生えていた ひろい空はやけに淡い色をしていた 月明かりも空にない夜は 燃える街灯がやさしさを焚いていた 落ちては上がってを繰り返しながら 祈りをささげて 永遠なる世界へ 夢うつつ越えてぶらぶら