よく見慣れた並木道 あの日眺めた夕空は 小さな手を握っていた 空っぽに見えた掌 あの日と同じ夕空に思い出す 変わらぬ街 遠回り 手を振る影と線路道 はしゃぐ声が駆け抜けてく まだ有るものと無いもの 今の自分とよく似てて誤魔化した 放課後の帰り道で 今じゃ出来ないような 照れ臭いクリスマスの プレゼントをあげたっけ ごめんね。 僕は気づいていたよ 後ろ向いて泣いてたことも 隠してたつもりかもしれないけど 小さな肩が揺れてたから 記憶辿るこの瞬間に 君の影が見えた気がした 居るはずないなんて 自分でも分かってるのに どうして あの笑顔を探した 歩き疲れ腰下ろし 星の見えない空見上げ 履歴辿る震えた指 出来の悪い僕なのは 「あの日から変わってない」 と諦めた あの時言い出せずに 下を向いてた僕の 隣で同じように 下を向いて 頷いた ごめんね。 ちゃんと伝えたいのに なんで声が零れ落ちてく 僕の顔を覗く 君の無理な笑顔を見て 自分が嫌いになる きっと君は気づいてたから 僕の腕を握りしめてた 「大丈夫」が痛い 君も同じはずなのに 唇噛み締めてた この街に落としてた大事なものは ボロボロの日記帳をめくるような そっと溢れ出す涙で滲む あの日と同じ夕空 最終列車が線路を辿り 僕を迎えにきた ぼんやり滲む窓に映った 笑顔忘れないよ ごめんね。 ちゃんと伝えたいから 「僕の傍で笑っていて」と 今更届くはずもないことも 分かってる それでも歌い続けるよ ずっとずっと 声が枯れても 君の元へ 届かなくても 拾い集めた涙 綺麗に彩られた さよなら またいつか帰るよ