空に足を沈めながら 浮かぶ景色は 言葉言葉並べるたび 薄れていく気がした 高速のランプ滑走路にして どこまで行けど 帰る場所は見えない 母の温もり引き換えチケット すり減らして進む 歴史一つここには無いから 足跡を増やして 右だけのライト ハイビームにして ぼやけた未来 光らせて 灰色の中で あなただけが確かな灯 明日には消えても 記憶の中 あの日へ連れてゆく ドブの川とやつれた空 重ねてしまう 凪いだ海と若葉の色 見飽きたはずなのに ろうそくとあなた 見比べながら どこまでも行くけど 走馬灯の最後 一枚だけは いたいけな時を 光らせて 光らせて 藍色黄昏 巻き戻したあなたの篝火 時計の狭間で まどろむ夜 おもいで薄れていく