7:47am 駅のホームを行く 幻を見る メール 彼は4度目の花見を催す また返事は保留 背中が丸まっている事に気付き姿勢を正す 駅前は変わってしまった様だ 昔日 連れ立って 過ぎ去った 橋を見る 置いて 行かないで ここに居て 離れてしまった 逸れてしまった 彼らの更新に 初めて買ったチケットは 宝物の様に光って見えた 追い追われ行き帰り 月以外の全部が窓の中次々過ぎ去る 駅前のカレー屋さんはまだあった 風に髪をおさえてタクシーをとめてしまう 女子高生の脚の太さに驚く 全ての輪郭が滲んで歪んでいた 僕はあなたの事を 思い出そうとしている 昔日 連れ立って 過ぎ去った 明日を見る 置いて 行かないで ここに居て 剥がれ落ちそうな 花弁の様な 僕らの栞