おばけを見たか 路地の隅からきみをみる おばけを見たか くらい路地から路地を往く 触れることすら おばけを見たか うわさと常に逆を向く おばけを見たか 殺し疲れた謎の果て 交わらない 透ける思惑浮く足の 切なく佇みひとり 動かぬ無い足の 悲しく佇みひとり おばけを見たか ほどき解かれた耳の奥 おばけを見たか とかく聞け響きゆく音を きっと待たない おばけを見たか 知を拓くまで寝ねて待つ おばけを見たか 無数に眠る枝手折る わからない 透ける思惑浮く足の 切なく佇みひとり 動かぬ無い足の 悲しく佇みひとり 彼岸を知らずに突き進む 凱旋の如く往けよ 我に帰らせる事もなく 凱旋の如く進め おばけを見たか 戻り去る背を迎え撃つ おばけを見たか 育つ花より棘を見る おばけを見たか 葉の斑見過ごし走り去る おばけを見たか 根こそぎ奪え愛の唄 信じられない 増歪の 古代の 本来の 限界の 創造の 妄想の 瞳孔の 奥の おばけを見たか おばけを見たか