「月が綺麗ね」って呟いても 「星もこんな綺麗」と返す あなたがいい 「友達だよね」確かめ合った 終電間際の道玄坂 酔いが覚めただけよね 声のトーンが4度低いのは 「お似合い」という外野は浅はかね 愚痴吐き 笑って それがいいんだよ それでいいんだよ 「月が綺麗ね」って呟いても 「そうだね」くらいの相槌は あると思ってた そう信じていた ねぇ、やめてよ そうじゃない そうじゃない 前触れもなく急に来た電話 あれ なんか出たくないな いつもより聞き辛い それは電波のせいでいいよね? はっきりしないでよ 勇気出さないでよ ねぇ二人腹抱えて バカでもしようよ このままでいいから 先は見えないから ねぇ 壊れないように直しているでしょ 「君が綺麗で…」って囁いても 前菜のように受け取るだけ それでも食い下がらないなら 分かったよ 失いたくはないの でも恋をしてはいないの ただあなたの目に宿る光が 月のように見えてはいたけれど 青くはなかったの さよなら