キラーチューン

歌詞

キラーチューンを書きたい 出来ればそう 売り物になるような 向こう十年遊んで暮らせるような 大金持ちになりたい 上手に歌を歌いたい 流行りの声を真似て歌いたい それでいて更に逆手に取れるような 才能人になりたい 人生なんて駄文じゃないか フレット五割のテレキャスター 売ったらいくらになんのか 調べては閉じてまたD♯を ぼくの嫌いな曲の方が 多くの人を救っていた でも歌えなかった なのに歌いたかったんだ 君の心をぎゅっとできるような歌を いつか歌いたい 守れない約束を何個も 最後の最後はちゃんと守りたい 査定金額は8万円 人の命はたかが3万日 君に歌えるのはあと何回 キラーチューンを書きたい そんなに上手く行くもんでもない 必死に書いたこの曲だって あの曲みたいで笑えない 死にたいなんて思った でも君が言うのは嫌だと思った なんだかんだで 君を残しては逝けないって思った キラーチューンを書きたい 君のこと確かに生かすような その痛みは決して無駄にしない 君の「死にたい」はぼくが歌う 君の心をぎゅっとできるような歌を ぼくは歌いたい 浅はかな記憶を何個も 重ねてようやく愛だと言うなら これは愛で これは呪いだ これは光で これは恐怖だ 「そうまでして」ああその通りだ そうまでして君の心に歌いたい キラーチューンを書きたい 出来ればそう 売り物になるような 100万人が手を上げられるような 最高作を書きたい でもいまは別にいらない 君だけが頷いてくれるような ただそれだけの凡作を ただそれだけの凡作を いまは歌いたい 君の心をぎゅっとできるような歌を いつか歌いたい 守れない約束を何個も 最後の最後は守って終わりたい 月に書けていいとこ2、3曲 人の命はたかが3万日 君に歌えるのはあと何回 一晩のステージで5、6曲 リフレインしてせいぜい2、3回 君に歌えるのはあと何回 そんなキラーチューンを書きたい