なんてくだらないの 色褪せた授業 “全ては嘘”よ 落書き、呪いみたい 狭い部屋 隣人 名前しか変わらないの 誰も言わなかった 外には翻る エメラルド ふわり 捲るページに乗せて 瞳を揺らせば 踊るフェアリー ねぇ、息ができないの 連れて逃げてピンクユニコーン ここより、悪くないわ お迎えはまだかな キャラメルの隙間から 飛べるタンポポの綿 のばす指だけ 着色料に染まれ ♪ なんて笑えないの もたつく気持ちを いつも紅茶色の絵本に投げた やわらかい世界の 初めてのプレゼントは 待ち望んでいた扉 ♪ さあ 開けておいで 迷路を抜け出せば幸せ おいでよ さあ 賭けておいで 幸せが出口の迷路へ おいでよ 悩めない 選べない ぐらり 縋る挿絵は消えて 目の前には 嗤うフェアリー ねぇ、置いていかないで 脚の消えたピンクユニコーン 焼け落ちたメルヘンじゃ また何もできない ウェルテルの答えなら いつも沈黙の鐘 「夢にみた楽園で この結末は嫌よ!」 あぁ、何度躓いても それでも前に進みたい 生きる痛みが いま、初めてあたたかい フィクションさえ描き混ぜて、 紛らない行く先へ 作者は私だから 飾らずに歩こう ♪ 泣いて目が覚めたの 「光りたいよ」の落書き 転がったペンを 握る