暑いだけではない汗と 膝から流れる血の色と 不協和主張する蝉の声が 妙に頭にこびりついた どうもこの季節になると 方々に君がいるみたいで とっても滅入るんですよ 路地の裏に響いた笑い声 を思い出してはまた俯く 君はいつの間にか 啼き疲れた蝉みたいに すっと居なくなってしまった 蒼い街 寂寞も知らん振り 炎天間際 階段の下 君を思い出している 狭い空 光だけ押し付けて 蝉らが啼いた 僕だけ泣いた 君に恋焦がれている 作り物の夏に 絆された僕ら いくら望んだって 奇跡など何も起こらない 起こらない 幻影些細 再会は無い 夏は唯無駄に暑いだけ 君の跡をひたすら探した そしたらきれいさっぱり 無くなっていたんだ 足元まで気が回らずに 転んでしまったんだ 君はいつの間にか 啼き疲れた蝉みたいに 消えて忘れられてしまった 蒼い街 寂寞も知らん振り 炎天間際 階段の下 君を思い出している 狭い空 光だけ押し付けて 蝉らが啼いた 僕だけ泣いた 君に恋焦がれている 作り物の夏に 絆された僕ら いくら望んだって 奇跡など何も起こらない 起こらない 起こらないよ 作り物の夏を 信じ切る僕ら いくら希おうと 君はもうここに戻らない 戻らない 幻影些細 再会は無い 夏はまだ無駄に暑いだけ 肌を伝ってはひりついて 暑いだけではない汗と 膝から流れる血の色と 不協和主張する蝉の声が 妙に頭にこびりついていた