打ち上がる花火は 終わりを告げる音 かき消される声は 胸を高め 空一面に光り 散り際に彩る 輪郭が浮き出る すこし眩しい あたりを灯すのは 少しばかりの灯籠 それでも纏わりつく 夏の温度 不揃いなざわめき 進まない屋台道 一瞬の静寂とどよめき 消えそうな君の声は 騒音にかき消され 火が灯るその一瞬だけ 鮮明な淡い息 花椿 夏祭り 鈴の音 霞む空 夜は続くけど 信号と 後祭り 下駄の音 駅前へ 夢は終わるけど 色めく人だかり 高まる熱気とはうらはら 爆発しそうな鼓動 おさまらない 隣に輝く模様 色が煌めき変わる 移り変わる風は 僕みたいだ 震えてる僕の声は 轟音にかき消され 花が散るその時だけ 鮮明な君の横顔 花椿 夏祭り 鈴の音 霞む空 夜は続くけど 信号と 後祭り 下駄の音 駅前へ 夢は終わるけど またたく間に色が移る 変わる代わりに おしよせる情波 花椿 夏祭り 鈴の音 霞む空 夜は続くけど 夕凪は 一瞬で溶けていく 瞬間は 切り取られるけど 華やかに 打ち上がる 夢花火 空映す 二人だけのかげ 信号と 後祭り 下駄の音 駅前へ 夢は終わるけど