落っこちてゆく 夢の中で 嗅ぎ忘れた 花の香り 影を持たぬ人々 色とりどりの船に乗る ぽっかり空いた 穴の中へ ぽっかり空いた 空の中へ 何度まぶた閉じても 二度と帰らぬ日々の祈り 高い空を覚えている その草原にかけた風の色 ひしめく泥の中で 抱き寄せたその温もりも 朝も夜も 何もない場所で 僕はひとり 僕はひとり 腕を掴む悪夢を 振り解いては月をみてる 高い空を覚えている その草原にかけた風の色 ひしめく泥の中で 抱き寄せたその温もりも その全部を覚えている さざめく月影に白い花 光を携えたら 澱む空気を切り裂いて 落っこちてゆく 落っこちてゆく 落っこちてゆく 青い空の青さ 白む丘にひとり 耳を澄ませている 君は黙っている 煌めく風が吹く 僕は